中国の裁判所は8月20日、世界最大の負債を抱える不動産開発大手、中国恒大集団の創業者である許家印被告(67)に無期懲役の判決を言い渡し、個人資産を全て没収するよう命じた。許被告は資金の不正流用、資金調達詐欺、一般からの違法な預金受け入れなど8つの罪に問われていた。恒大は3000億ドルに上る負債の大半でデフォルト(債務不履行)に陥り、中国不動産危機の象徴的存在となった。
農村生まれの製鉄技術者であった許家印氏は一時世界一の富豪と言われた。不動産バブルの崩壊で倒産したわけだが、理財商品などの損害は庶民が被った。私が中国に来た2005年、すぐに不動産バブルは終わると思っていたが、2020年近くまで続いた。その間、中国は日本のバブル崩壊について勉強していて、ソフトランディングが可能だと言われていた。不動産バブル崩壊の影響は大きく、回復は見えない状況だ。16~24歳の5月の失業率は15.6%と全体の3倍に上っており、若者の失業難は悲惨だと言っても過言ではない。中国では昨年、修士課程を修了した学生が初めて100万人を突破した。その多くがデリバリー配達員で糊口をしのいでいる。日本もバブル崩壊から20年は苦しんだ。私は株も投資もしない。お金が人を狂わせることを知っているからだ。金はそこそこあればいい。
許家印氏は私より3個下である。若いころは美男子だった彼の今の姿は私よりずっと年上に見えた。髪は真っ白、背は猫背のように見えた。いじめられたのだろう。人生の終わりの段階にきてこれではかわいそうな気がするが、社会のために事業をやると思うことはなかったのだろうか?
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