キオクシアが米国で371億円の損害賠償を命じられた。本特許権侵害訴訟原告のViasat社は、NASDAQ市場に上場する通信関連企業であり、通信衛星の設計・運用、衛星インターネット、政府・軍向けのセキュア通信システムなどを提供している実業企業だ。いわゆるNPE(特許不実施主体)や特許ゴロではない。問題となった特許は米国特許第8,615,700号。発明の名称は“Forward error correction with parallel error detection for flash memories”(フラッシュメモリーのための並列誤り検出を伴う前方誤り訂正)です。出願日は2010年8月18日、登録日は2013年12月24日です。出願人はViasat社自身だ。Viasat社はサムソン、ハイニックス芋訴訟を行っている。キオクシア株は最高値から1か月で半値になった。
半導体は特許の塊である。私も半導体に属する者として100件ほどの特許を出願している。特許は新規参入の障壁ともなりうる。しかし、特許は独占を許すものではない。その対極に独占禁止法がある。したがって、対価を支払えば特許の使用は可能である。半導体に参入するには特許戦略は不可避である。
だが中国は少々事情が異なる。特許を見て真似をする輩が後を絶たない。訴訟して勝っても会社を解散して雲隠れされたりする。海外の特許を見て中国に出願して特許化するなども普通に行われている。しかし半導体に関しては違う。製品を輸出することが多いからだ。輸出先でも特許を成立される必要がある。したがって重要な特許は東アジア、EU,アメリカでの特許成立が欠かせない。
私は東芝セラミックスに入社して、すぐ東芝で1週間に一回、いろんな講習を受けた。山形にある会社が終わって夜行列車で上野―川崎まで行き、一日講習をうけて、夜行で戻り、朝から普通に出勤した。その講習の中に特許戦略の講義があった。その当時の東芝は力があった。教育にも力を入れていた。東芝とそのグループも集めて教育していた。今はどうだ、自分で特許もかけない技術者が多いと聞く。嘆かわしいものだ。
コメントを残す