「アスベスト(石綿)の被害といえば、建設現場や解体工場を思い浮かべる人が大半だろう。しかし、その「常識」を揺るがす前例のない労災認定が下された。 1970年代に化粧品販売員として働いていた女性(2024年死去、当時68歳)が中皮腫を発症。その原因について、商品として扱っていた化粧品やベビーパウダーに混入していた石綿(アスベスト)を吸い込んだ可能性を排除できないとして、2025年12月仙台労働基準監督署が労災を認定した」
アスベスト、珪砂でおこる中皮腫は一般に20〜50年の潜伏期間があると言われる。私が学校を卒業した当時、アスベストは普通に使われていた。私の肺にも影があるが、それは風邪をひいたときの炎症の陰だそうだ。私は毎年、X線検査をし、時にはCTを撮る。
やはり化学品会社は、危険があるとわかった時点でその使用をやめるべきだった。それが会社を守るということで隠ぺいしたわけで、企業の責任は大きい。ジョンソン&ジョンソンはこの事実を1970年代から知っていた。しかし、製品が安全だと主張し製品を売り続けた。しかし内部告発により7万件以上の訴訟が起き、2023年には1兆2千億円の和解金を提示している。社内メモによれば技術者は安全性の高いコーンスターチに切り替えるよう提案したが、握りつぶされている。
企業は消費者の安全を第一とすべきなのだが、利益至上主義になっていないだろうか?最近の日本企業も消費者をだますようなことを平気でしている節がある。コンプライアンスなどと言っているが、まず第一に消費者の安全を守るという単純な目標を忘れている。
私は珪肺から中皮腫を起こす天然石英を全部、今やっている合成シリカに変えたい。それがライフワークだ。この話は単純ではない。合成シリカのコストを天然石英に近づける必要があるからだ。これにも利益が絡んでいる。私はこれに挑戦している。少しでも安全な世界に向けて努力することが老技術者の最後の仕事だ。
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