中国通信機器大手・ファーウェイ(華為技術)が、「天才少年」プログラムを通じて世界中から採用した若手精鋭たち。最高で年俸約4600万円という破格の待遇で迎えられた彼らは、いまや同社を離れ、ヒューマノイド産業の最前線に立っている。
「天才少年」プログラムは2019年に、ファーウェイ創業者の任正非氏が主導してスタートした。学歴や出身校は問わない求められるのは、突出した研究能力とグローバルな視野。選考は7回に及ぶ厳格な面接で構成され、通過した者には最高約4600万円の年俸が約束される。
天才少年のなかで最も広く知られている人物が、「稚暉君」こと彭志輝氏だ。大学時代に独自の二足歩行ロボットを開発し、その後はテック系動画の配信でSNSで注目を集めた彼は、天才少年プログラムを通じてファーウェイのAIチップAscend(昇騰)開発部門に加わった。任正非氏から「ファーウェイのイノベーションを支える原動力」と称賛されたこともある。しかし2022年末、彭氏はファーウェイを去る。その理由について、「ファーウェイは基盤インフラを重視する。でもロボットには、もっと速いスピードが必要だ」と説明している。退職後は、ファーウェイ元幹部の鄧泰華氏と共に「智元機器人(AgiBot)」を立ち上げた。「天才少年」という肩書と産業ネットワークを武器に、矢継ぎ早に投資家を引きつけ、これまでに12回の資金調達に成功、評価額は150億元(約3500億円)を超えている。今年に入って1万台目の人型ロボットがラインオフし、業界最大の量産規模を誇るロボット企業となった。
日本とはかけ離れたスピード感である。
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