水俣病

はじめは原因も分からず「奇病」と呼ばれた。            九州の西岸、熊本県水俣市で発生し「公害の原点」といわれる水俣病。原因企業チッソが流した排水で豊かな海は汚され、地域に暮らす人が次々と倒れ、命を奪われた。

水俣病はチッソと昭和電工で起きた。アセトアルデヒドを作るときにできるメチル水銀を川や海に垂れ流し、魚が汚染され、魚を食べた人に脳や神経の障害が起きた。1956年に初めての患者が出て規制したのは1968年だった。

昔は大量の水銀が使われていた。電気分解で水酸化ナトリウムや塩素を作るときには大量の水銀が使われていた。また金採掘では水銀を加えてアマルガムにし、水銀を蒸発させて金を取っていた。イラクでは水銀農薬中毒が起きて459人が死んだ。

これらの根深い問題は、原因が水銀であることをわかっていながら操業を続けたことだ。一人目の患者が見つかった時に操業を止めていればと思うと、企業倫理の欠落に憤りを思える。金の採掘もそうだが、利益至上主義は悪である。

我々技術者は、公害を発生しないプロセスを開発しなければならない。そして技術者も経営者も自分の非を素直に認める謙虚さを持たなければならない。

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