起業は一攫千金を狙うためのリスクの高い方法である。まあギャンブルの一つだろう。成功という名声を得るため、億万長者になるためという理由なら馬券を買ったりしたほうがいい。
起業とは、自らの夢の実現のために、誰にも頼らず、どこにも帰属することなく、自由に発想し、自由に行動することだ。しかし、そのためには資金がいる。自己資金でやれる範囲ならいいが、多くの場合、銀行からの借入金、投資家からの援助などが必要だ。しかし、こういうことは資金的な救世主であると同時に、最も忌避したい存在でもある。 こうした矛盾を引き受けながら起業家は、事業を導いてゆかなくてはならない。じっくりと土台を作り、着実に成長軌道に乗せたいと思っても、大金を投じた投資家サイドは素早い資金回収と利潤の固定を望む。それが彼らの仕事だからである。
したがって本当の起業家にとっての葛藤の日々があるだろう。失敗して自殺する人も多いと聞く。これならサラリーマンの方が良かったと思った人も多いだろう。
私は50歳の時に独立し、もう20年となる。誰からもお金を借りずやってきたせいで精神的に疲労はしていない。自分の夢実現のため、自由にやっている。私が50歳の時に独立せず、サラリーマンであり続けたなら、おそらく自分の人生を後悔しただろう。もちろん独立することはすべて自己責任であるが、それにもまして自由がある。人に飼われている犬や猫とは違い、自由にどこにでも行くことができる。
今の日本にはベンチャーが必要だと多くの人が言う。しかし、彼らはアマゾンやテスラのような大きな企業を作れと言っているのだ。こういうことは自己責任でやれるものではない。投資してくれる機関が必要だが、人の金でギャンブルをするということ自体、無責任なのである。多くのベンチャーにみられるように、自己顕示欲、見栄、詐欺などが横行していては成功などありえない。本当の意味での起業家が現れることを信じたいのだが。
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