『チ。―地球の運動について―』をずっと見ている。漫画家は魚豊氏。1997年生まれのまだ若い漫画家だが、非常に哲学的で引き込まれるくらいの作品だ。『チ。―地球の運動について―』は15世紀のポーランド、キリスト教が幅を利かせていたころに、地動説を信じた人の話だ。地動説はコペルニクスが死の前に書籍にしたことで知られる。ただ地動説が有意となったのはガリレオガリレイの論文だった。コペルニクスが死んでから1世紀経ってからのことだ。その当時、教会は天動説をかたくなに信じており、多くの科学者が裁判にかけられた。ケプラー、ニュートンなどが出てきて地動説が広く認められるようになったのだが、それは17世紀半ばだった。
この時代は、宗教から科学へと軸足が移った時代だ。キリスト教はそれに抗い負けたわけだ。『チ。―地球の運動について―』は、そこら辺をうまく書いている。そして非常に哲学的だ。今の時代も見えない糸でがんじがらめにされていて、現状を否定するのは罪であるような社会でもある。そういう社会は、独創性や新規性と対極にあるものだ。『チ。―地球の運動について―』では社会にはじけだされた天才たちが、ただ信じることによってのみ、死ぬこともいとわないという強さを描いている。
アニメなんて言わないで見てみても面白い。
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