エディ タウンゼント

 昨日NHKBSで「エディ・最後の挑戦〜老トレーナーと19歳の世界チャンピオン〜」を見た。彼は1962年に力道山に乞われて日本に来て以来、6人の世界チャンピオンを育てた。

「彼の最後の弟子の一人である井岡弘樹は、14歳の時から一から育て上げた。エディは井岡のことを「ボーイ」と呼び、ジムの2階で寝食を共にして、実の息子のように可愛がった。1987年10月18日に行われたWBC世界ミニマム級王座決定戦で、井岡を世界チャンピオンへと導く。しかしこの頃から、エディは直腸がんに蝕まれており、車椅子で生活しながら指導するようになる。1988年1月31日、大阪城ホールで行われた井岡弘樹が世界同級1位の李敬淵大韓民国)を迎えた初防衛戦では、どうしても井岡の試合を見守りたいと切望し、入院中の田中外科(現・渡辺外科病院)から担架で試合会場入りしたが、試合開始直前に意識不明の危篤状態に陥り田中外科へ引き返した。井岡が挑戦者の李を12回TKOで退けた知らせを病院で聞くと、右手でVサインを掲げた後に静かに息を引き取った。

 彼の人生はボクシングで始まりボクシングで終わった人生だった。「名伯楽」は彼に与えられた称号でもある。まあいいコーチのもとには優れた選手が集まるから相乗効果もある。エディがすごいのは死ぬまでコーチをしていたからだ。人生は長いようで短い。何か一つを見つけ、徹底的にやろうとすればそれで一つの人生が終わってしまう。しかしそれでいい、いやそれがいい。一つのことを長く続けるには、そのことを楽しまなければいけない。しかしそれだけでは意味はない。使命感や強い思いをもって極めていく姿勢が必要だ。しかしボクサーとコーチはそれだけでは足りない。ボクサーに哲学を教えなければならない。そのためにコーチは自分の哲学を持つ必要がある。エディはおそらくすべてを極めただろう。そんな存在に感動せずにはいられない。

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