深刻な資金難に陥っている不動産開発大手の中国恒大集団の経営危機で揺れる中国経済だが、今度は電力供給面のショックが直撃する恐れがある。
中国政府による電力消費の取り締まりは、電力需要の高騰や石炭・天然ガス価格の高騰、温暖化ガス排出抑制に向けた厳しい政府目標が背景にある。その影響はまず同国の巨大製造業界に及んでおり、アルミニウム精錬所から大豆加工施設まで広範な工場が稼働水準の抑制や停止に追い込まれた。 23省のうちの半分近くは中央政府が求める厳しいエネルギー強度目標を達成できず、電力消費量の抑制を迫られている。特に状況が厳しいのは、製造業が盛んな江蘇、浙江、広東の3省だ。 中国の電力不足は、欧州市場をすでに混乱させている世界的なエネルギー需給逼迫(ひっぱく)を反映している。新型コロナウイルスを受けたロックダウン(都市封鎖)からの景気持ち直しで家計や企業のエネルギー需要が高まった一方で、鉱山会社や掘削企業による投資減少で生産は抑制されている。 中国のエネルギー危機は自らが招いた側面もある。中国政府は来年2月の北京冬季五輪に向け青空を確保すべく取り組んでいる。
遼寧省、内モンゴルの工場は週2日稼働、5日休み。広東省も同様である。江蘇省のシリコン引き上げ工場では工場がストップした。浙江省では週5日稼働だが、近くストップする可能性があるという。電力価格も二倍になっており、コストは急激に増えている状態である。この電力不足は一年後に元に戻るとアナウンスされているが、冬季オリンピックが終わるまでは回復しないだろう。
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